夜の台南~前半
私たちが実に順調に台南を旅しているような感じがするのには、理由があります。私たちの知り合いの台南の名門大学・国立成功大学のY教授が、日本語堪能なご友人を紹介してくださったのです。お二人が入れ代わり立ち代わり、私たちをアシストしてくださったおかげで、効率よく、言葉の問題もクリアしながら、快適な旅ができました。地元の大学で日本語を教えているというYさんは、広島大学に7年も留学したという、控えめな感じの才媛です。安平観光をした後も、夜の台南散歩にお付き合いしてくれました。
私たちが訪れたときは、何かのお祭りシーズンで、街のあちこちにぼんぼりがどどどーんと飾り付けられていました。昼間はあまり気が付かなかったのですが、電飾が入ると、否が応でも派手さに注意が向きます。スマホの写真なので、パワーが伝わらず、もどかしい……。
腹ごしらえに向かったのが、こちらのお店。地元の皆さんで大混雑でしたが、何とか席を確保し、Yさんおすすめの「意麺」を注文しました。ビジュアルだと、まるで日本の店ですよね。Yさんがここに連れてきてくださった理由は、一口食べればわかります、おいしいから!!
メニューを見て日本人の私たちが反応したのが、こちら。スルメのゆでたもの。甘酸っぱりたれをつけていただきます。見た目はゴムなんですが、味はしっかりスルメです。
この店のすぐ近くの焼き鳥やには、イチローもいました。
私たちが徘徊していたのは、台南のシンボル・赤崁楼のあたりで、夜はまた趣がぐっと増します。
「お手洗いはお寺で借りましょう」と、勝手知ったるYさんについて裏口から入っていくと、中はきらびやかな祀典武廟でした。ちょうどお祭りシーズンということで、御輿が飾られていました。
派手なだけではなく、かわいさも忘れてないです。
トイレ周辺は、いい味出してます。Yさんによると、台湾の寺・廟には必ず、カメが住んでいる池があるのだそうです。功徳を積むために、生き物を買って囚われの身から開放する、という風習から、カメや鳥がお寺の周りで販売されているらしく、そのカメたちの行き場所がその池なんでしょうね。