郵便とリアルでトラベルライフ

旅が大好き! Postcrossingを始めてからハガキで世界旅行。楽しいよ♫

コンコルドを探して

昨日の午後、人気ブロガ―のchloeさんが、「エールフランスのフィギュアがオランジーナについている」という記事を書いていました。写真を見た途端、「コンコルドが欲しい」となって、さっそく近所のコンビニ2か所、スーパ―1軒に探しに走りました。ですが、フィギュアなしのオランジーナしかない! (逆に、日本では一度も買ったことがなかったこのフランス生まれの炭酸果汁飲料がすべてのお店に置いてあったことに驚きました。)

なんで?

そうなると、もう絶対に手に入れたくなる、この負けず嫌いな私。ふだんは、おまけにつられて食べ物系のモノを買うことはないのですが、今回は別です。コンコルドですよ、コンコルド! 一度乗ってみたかったあこがれの超音速旅客機(思わず夢見るような目つきになってしまう……)。

本日、4軒目のコンビニでめでたく入手できました。こんなに大変だと思わなかったわ~。

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ドリンクのおまけにしてはよく出来ています。もはや、空を飛ぶコンコルドを見ることはできないので、その雄姿をせめて手元で愛でていたい。

コンコルドと聞くと、ちょっとした思い出すことがあるのですよ。

夫と二人で2003年に初めてのベトナム旅行に行った時のこと。ハノイから夜行電車で高原のサパという町にショートトリップに出かけました。一泊する電車の4人用コンパートメントで寛いでいたら、もう一つの二段ベッドを利用するお客様が入ってきて、私たちの顔を見、あいさつより先に「Do you speak English?」と声をかけてきました。このちょっと失礼なお客様とは、その後、ハノイに戻った時に滞在先のホテルで再会し、それをきっかけにお話しするようになりました。

パリから休暇で来ているご夫婦で、ご主人はエールフランスの機長だと自己紹介されました。旅行が2月。ちょうど4月に東京へのフライトが入っているから、会いたいと言われ、再会を約束して別れました。

連絡用にいただいたメールアドレスはエールフランスのものだったし、宿泊先のホテルに「エールフランスの〇〇さんにメッセージを残したい」と電話を掛けた時も、「はい、ご宿泊の予定になっています。かしこまりました」と受け付けてもらったので、彼の素性は間違いないと思います。

その機長さんを居酒屋でもてなしながら、私は「コンコルドに一度乗ってみたかったわ。あなたはコンコルドを操縦したことがあるの?」と聞きました。

「ある」

それが彼の答でした。エールフランスでは、コンコルドの担当になると一定期間コンコルド専属になること、誰でもコンコルドの操縦を学べるわけではないこと、彼もコンコルドの操縦訓練を受けていたこと、そして、衝撃の事実を教えてくれました。

エールフランスのコンコルドが事故を起こしたことは知っているね? あの年、本当は自分がコンコルドを担当するはずだったんだ。でも親しい友人にそのチャンスを譲った。そして、彼は死んでしまった」

詳しい事情は忘れましたが、とても生々しい話でショックを受けたことを、今でもハッキリ覚えています。そして、事故から3年後にコンコルド機は退役しました。オランジーナのおまけにエールフランスの飛行機のフィギュアがついていると知り、その中にコンコルドも含まれていることが分かった途端、この機長の話を思い出しました。コンコルドだけ、どうしても欲しくなってしまったのには、こういうわけがあったのです。