ヨーロッパあちこち記(2011) MAD 市場
【2011年11月11日】(去年の今日は東京の自宅にいたので、さかのぼって日記をアップ)
マドリッド2日目、古かったサン・ミゲル市場がリノベーションされ、「こじゃれたバルになっているらしい」と知り、行ってみました。数年前に来たときは、確かに、地元の人が食材を買いにくるような、いわゆる「市民の台所」的な食料市場で、生活環漂う場所だったんですが、建物の外観からすっかりおしゃれな観光地に生まれ変わっておりました。
平日の午前中だというのに、ものすごい人ごみで、まるで昼間の歌舞伎町の一角を歩いているような錯覚に陥りました。
中に入ると、タパス屋さんが軒を連ね、早めのお昼ご飯とばかりに、あれこれ注文する人でいっぱいです。ものすごい人口密度でした。写真撮ってたら睨まれちゃった。
どこを見ても、おいしそうなもののオンパレードです。
見てください、このオリーブ! スペインのオリーブは本当においしくて大好き♪
私もこの人たちの後に、1個1€という破格のつまみを3個買って、その場で食べてみました。
市場の中央部分には簡単な椅子とテーブルが置いてあるので、買ったものをそこで食べておしゃべりに夢中ーー大半はワイングラス片手ーーになっている人がたくさんいました。
この市場は、ほとんどがお総菜などですが、そこはヨーロッパ。もちろん、チョコレートの店も数件、競い合うように商売しておりました。
でも、私が興味あるのは、甘いモノよりこちら▼▼。
本当ならワインをひっかけたいところですが、「勤務時間」ということで誘惑をこらえました。でもサラミは買いましたぞ。
見てください、この艶、色。黒こしょうがまぶしてあるので、ピリピリした感じがこのサラミのしょっぱさにとても合う! しかも、むっちりとやわらかくて、適度な粘り気というか歯ごたえというか、そういうものも備わっています。今までの長い人生の中で、最高のサラミだと断言します。ああ、やっぱりビールかワインを飲むべきだったーーと今頃になって後悔しても遅いわなあ。
レジのところにいるおばさんは、いい人でした。図々しそうなヨーロピアンの姉ちゃんが割り込んで注文しようとしたら、その人を制して、「このレディー(私のことね)が先よ。あんたは後!」というようなことをスペイン語でビシっと注意してくれて、私の方に向くと一転して笑顔になり、「何をさしあげましょうか?」という感じになったんです。注意されたお姉さんは、むすっとしてました。
海外に行くと私はなぜか、「現地の人に馬鹿にされるもんか」と必要以上に強気になったりむきになったりするいけない癖があるのですが、このときは本当にうれしかったです。正当なあしらいを受けたいだけなんですけどね。