郵便とリアルでトラベルライフ

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日本語の感性を研ぎ澄まさないとなあ

またしても日本語ボランティアネタです。

今週は香港出身のJさん。息子さんが20歳になってロンドンに留学中ということなので、たぶん40代でしょう。子育てがようやく終わって、長年の夢を実現し、また、今後の食い扶持を稼ぐ手段として、日本語の習得にやってきた人なので、真剣度が違います。最近、私たちの日本語くらぶに来てくれる学習者も、アジアが豊かになるのと比例して、学習者の雰囲気も変わってきました。親のお金で語学留学してきているか、またはワーキングホリデーで何となく日本にいる若者が増えてきているので、Jさんは久しぶりに手ごたえ満点な学習者でした。

私は日本語教師ではないので、学校の先生のように日本語を教えてあげられないけれど、

「私がこの言葉を使う時はこうする」

とか、

「この言葉を使う時の気持ちや状況は、たとえばこんな感じかなあ」

と、話すようにしております。

たとえば、昨日の例でいうと、「見る」と「見かける」の使い分け。

「見る」は、ある程度自分で意思を持って何かを見るときに使い、「見かける」はかなり偶然度が入っている、という風に私はお話ししてみました。

するとJさんは、すぐに例文をつくってくれました。

「私は今日、ここに来る途中で、すてきな喫茶店を見かけました」

どうです? いいですよね。

Jさんいわく、たとえ言葉の意味が分かっても、日本人がどういう気持ちで使っているのかがきちんと腑に落ちないと、自分のものにならない気がする。それは、私が英語を勉強したときにも感じたことなので、Jさんの言っていることがよ~~~く分かるんです。

「つ」と「ず」の発音の使い分けにも苦労しておりました。これは、日本人なら無意識にできていることで、どうやって発音しているのかなんて、言葉では説明しにくいですよ。しょうがないから、私の口元を凝視してもらいながら、何度も繰り返し聞いてもらいました。

彼女は今年の3月に来日する前の1年間、香港の語学学校で週二回、日本語のクラスで勉強しただけなのに、私とかなり突っ込んだ話ができるくらいお上手なんです。

今、通っている新宿の日本語学校のクラスメートは、ほとんどが自分の子供の年齢なので、「友だち」になりにくいのが目下の悩みだとか。でも、私たちの日本語くらぶはダイジョーブですよ! 50代以上が大半だからね~。私なんて、まだまだ若手♫。

彼女に聞く「香港の今」がすごく面白かった! 特に、香港人と某国人との日常的な“あつれき”について。生活習慣がそこまで違うと、

「そりゃ、ぶつかるわなあ」

という例が、それぞれキョーレツすぎて、とてもここには書けません。

とにかく、こちらがしどろもどろになりながらも、お話ししたことで、Jさんのいくつかの疑問が解けたと言ってもらい、分かったときのリアクションがすごすぎて、私もついつい、熱を込めてお話ししました。

誰かの役にたてるとうれしいけれど、自分の日本語の感覚をもっと磨かないといけません。そうすれば、ブログを書くときにも、自分の仕事にも、生きてくると、今、改めて思っています。