日本の大人は、まあ、いけてるらしい
OECDが初めて行った「国際成人力調査」(PIAAC: Programme for the International Assessment of Adult Competencies)の結果で、日本は「読解力」と「数的思考力」で1位になった、と新聞に出てました。とりあえず、よかったです。
調査対象が16歳~65歳ですから、高めに出るのも納得がいきました。今、日本の社会人たちは、国際的にみて、かなりレベルが高い! ただ、これは10年後、20年後、どうなっているかは不透明な気がします。
OECDの調査では、学齢期の子供の学習到達度を測るPISAが有名で、愛するフィンランドが日本でかろうじて注目を集めたのも、この調査で連続してトップになったことが大きいようです。
で、そのフィンランドですが、今回の大人向けの調査でも、上位ですよ!
すべてのジャンルでオール2位です。
そう、この調査は、もう一つ、「ITを活用した問題解決能力」というのもやっていて、日本はそちらでは10位。OECD参加の24か国・地域の中でこの順位、まあまあじゃないでしょうか? ただ、ITを普通に使う生活が、日本ではまだ浸透していないという感じなんですね。新聞記事の表現を借りると
「パソコンのスキルがないと判断された人は参加国・地域で最多を記録」
だそうです。
一方、フィンランドは、旅行で訪れるだけで、IT先進国だと実感できると思います。むしろ、人手が足りない分をITを使って自分で解決するという文化が徹底しているような気がするんです。フィンランドがIT先進国なのは、ある意味、必然。困ったことがあっても、近くの人に聞けないーーだって、いないから、という。
この調査で、”大人度”が高い国は、オランダ、スウェーデン、ノルウェーあたりがフィンランドに続きます。やはり北欧は手堅いです。
逆に、某専門家のコメントによれば、PISAの常連国(地域)の香港やシンガポールが不参加だったお陰で、日本は何とかトップになれた可能性もありますね。問題は、1位になるかどうかではなく、トップ5くらいには、どのジャンルでも入れると、
「日本の大人は国際的に見ると、実はいけている」
と、私なんかには思えたりします。
将来、「仕事で使えるレベルの外国語を1つ以上習得しているか」ーーなんて項目が出来たりしたら、日本はドドドーンと下位に行ってしまいますね(たぶん、アメリカと一緒に~)。ま、こんな設問は、地域の事情が大幅に異なるので、国際比較するのはフェアじゃない気はしますけど。
私もこの調査、受けてみたいな。