オランダの男子大学生のことPart2
村上春樹好きで、ちょっと繊細な感じのする文学青年のB君は、オランダの大学生です。彼とは縁あって、時々、ポストカードのやり取りをする「仲」になっている話は、昨日、書きました。
この夏、私はバルト三国のリトアニアとフィンランドを旅行してきたのですが、帰国したら、自宅のポストに、彼からのカードが届いていました。
夏休みにお友だちとキャンプしに行ったフランスの北西部の町から、旅情溢れる灯台のポストカードです。
うぅぅ、私は旅行先から何も送ってない。リトアニアから持ち帰ったビリニュスの旧市街のポストカードを、あわててお送りしました。リトアニアでは、何度かポストカードをやりとりしたポスクロ仲間のエバさんに会ったこと、彼女の長女が、この秋から、オランダのデルフトの大学院に留学することになったので、「娘を訪ねながら一緒にオランダを旅行しない? 来年か、再来年、企画しましょ」と誘われたことを書きました。
それからひと月ほどして、Bは、このネコのカードをよこしました。
Tortoiseshell Maggie, Diana M. Khan
1年ほど前に死んだ、愛猫のBibiにソックリなんだそうです。自分用に買ったものの、しばらく大切に持っていて、見るたびに”彼女”を思い出してつらいので、これからはあなたが持っていてください、と託されました。
ポストカードがたどった道を旅する
さて、このにゃんこのカードには、私がリトアニアに行ってきたことに対して、彼の素敵なコメントが書かれていました。
自分が送ったポストカードがたどった道を、今度は自分が旅するなんて、いい考えですね。
言われてみて、はっとしました。確かにそうです。私より先に、ポストカードが世界のあちこちに旅立っていくんですね。受取人と届けてくれる人さえいれば、世界の果てまでも行かれちゃう。その費用は、70円。
Bの文章は続きます。なんとなんと、ご両親がデルフトにお住まいで、しょっちゅう実家に行くんですって! 私とエバの一家の「デルフト旅行」実現の暁には、Bにも会えるかもしれない。何だかそんな気がしています。
そろそろ、Bに、ネコカードのお返しをしないとなりません。本当は、私のかつての愛猫トラちゃんにそっくりのトラ猫のカードを送りたいのですが、彼女ほどの器量よしのカードがまだ見つからないのです。