郵便とリアルでトラベルライフ

旅が大好き! Postcrossingを始めてからハガキで世界旅行。楽しいよ♫

バリ雑貨の効能

高校時代の同級生がバリ雑貨の店長をやっていると知り、ちょっとまとめてバリ製の雑貨を買ってきました。すると、いきなり、家の中がバリになったような気がしました。

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「アタバッグ」という名で日本では知られているバスケットやバッグの素材で編んだランチョンマットは、本当に、ポンとテーブルの上に置くだけで、「いきなりそこはバリ」になります。日本製のどうってことないガラスの器が、あら、なんだか素敵じゃん。

「アタは熱にも強いし、洗えるんだよ」と聞いた瞬間、ランチョンマットの購入を即決しました。食事関連のアイテムはどうしても汚れますから、どんなに気に入ったとしても、洗えなければ困るな、という私の心の中を見透かすような、巧みなアドバイスでした。

本音を言うと、このたびのお買い物は、このナチュラルなタイプのアタを使ったバッグが本命でした。残念ながら、今は在庫切れということで、黒い染料で染めた「黒アタ」のバッグを代わりに手に入れました。持ち手はヤギ革、組み合わされているバティックの布は、すでにセットされていたものです。

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「このバティックは100パーセント、コットンだし、昔は身分の高い方々しか使うことが許されなかった禁制模様が入っていて、いいと思うよ」

とおススメされました。「それに、黒アタは当分入ってこないかもしれないから」と言われたら、買っちゃいますよ。

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バティックに使われている模様には、一つ一つ、意味や物語があるということです。こちらのバティックは黒光りするアタの質感にピッタリ! どこで作られたのかは分かりませんでしたが、バリ製のアタバッグとお互いを高めあっているようにすら感じます。

彼女のお店では、バティックを使って和服用の帯も作ったりしていて、好評だと聞きました。

私がもう一つ、とても気になっていたのが、タバナン焼きのお香立て。プルメリアの花を形どった、それはラブリ~~~なお品です。その中心に、ケミカルフリーのお香(これも彼女のお店で扱っています)を置きました。中央に小さな穴も開いているので、スティックタイプのお香を指してもOKです。小さいけれど、存在感はただモノではない。

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雑貨屋店長への転身

私の同級生は、元々は外資系企業のバリバリの営業レディーでした。疲れた心と体を癒そうとバリ島に通っているうちに、現地の雑貨に魅せられていきました。ここまでは、よくある話なのですが、彼女はさらに一方踏み込んで、バリと向き合う生き方を選びます。素晴らしいクラフトを作っている職人さん、徐々に減っていく現実を、看過できなかったからなのです。

せっかく腕がありながら、手っ取り早く日銭を稼げるタクシー運転手などに転身していく職人さんたちの姿に、

「これ以上、我慢できない! 私が日本でバリの雑貨を売る!」 

と決め、雑貨店経営の勉強を始めました。幸い、師匠にも恵まれ、まったく畑違いの業界で起業し、ファンも増えてきているようです。すごい!

私も10年以上前に、立て続けに3回、バリに行きましたけれど、彼女が紹介しているような質の良い雑貨には出会いませんでした。ツーリスト向けのギフトショップにはたくさん商品はあったけど、「どーせ、まともなモノはないだろう」と思い込んで、のぞくことすらしませんでした。今から思えば、ホテルの食卓やインテリアとして、そこかしこにあったのでしょうが、当時の私には何一つフックしなかったのです。ま、審美眼がなかったということですね。

友人は、努力し、苦労もし、そして頑張り続けています。人助けのためだけにやっている仕事ではなく、自分が使って楽しく、日本の方にも喜んでいただける商品を扱うのが、とにかく好きな様子です。「良いものには相応の対価を払う」という、彼女の姿勢も気に入りました。安く買いたたいてしまったら、日本のお客さんは一瞬、喜ぶかもしれないけれど、バリの職人さんは廃業してしまいますからね。

旅先で自分の目で選んだお気に入りを持ち帰るのも素晴らしいことですが、当面、バリに行く予定もなく、自分でよい商品を選ぶ力がない私の場合、彼女が心を込めてセレクトしてきた雑貨を使わせていただくのも一つの選択肢だと痛感しました。友人の接客ぶりを横で見ていて、驚いた! すごい熱量で、語りだすと、止まらないよー。本当に惚れているんだと思います、バリの雑貨に。

これは、彼女がくれたプチお土産です。

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