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北欧のクリスマス

北欧好きは北欧好きの匂いをかぎつける、というわけではありませんが、ひょんなことから一日限定の北欧のクリスマスイベント(東北の子供たちのためのチャリティー)をお手伝いしました。

担当はカフェ。私は物販とか飲食関係とか、いわゆる「接客業」は未体験ゾーンなのですが、手作りのイベントだし、人がいなくて困っている風だったので、「お手伝いしましょう」と参加することにし、結果として、カフェの店長状態になってしまいました。

販売するクッキーの試食から、お店までクッキーを受け取りに行き、代金を立て替え、急きょ、個別包装することになったと言われて、315個分、ペーパーナプキンを切っては小さいビニール袋に入れて封をするーーということを、先週末、夜なべしてやりました。

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そして当日、マリメッコでクリスマス用に買ってきた布で作ったテーブルクロスをしいて、その上にクッキーを並べました。

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このクッキーは本場のレシピを忠実に守り、冷凍生地を使うことなく、丁寧に手作りされている「本物」です。とてもおいしいのですが、この季節限定。北欧ではクリスマスが近づくと大量のクッキーを焼く習慣があり、彼の地の皆さんは♥型と☆型のクッキーを見るとクリスマスを思い浮かべると聞きました。

カフェでは、ノンアルコールのグロッギ(本場ではホット赤ワインにスパイスを入れたものをこのシーズンに飲みます)、フィンランド式コーヒー、フィンランド式ミルク粥も販売しました。「切実に人手が足りない」と主催者が嘆いていたので、だめもとで友だちにお手伝いを打診してみたら、嬉しいことに、私の友だち2人がヘルプしてくれることになり、一人の子はいとこまで巻き込んでくれました。本当に涙が出るほどうれしかった! みんなでわいわい、ポップを書いたり、コーヒーをいれたりして、文化祭のノリで準備していたら、だんだんと盛り上がってきました。

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飲み物用には、こんなにかわいい紙コップを使ったんです!

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カフェの後ろ側が調理の現場。帽子をかぶっているのがフィンランド人シェフのヨーナ君。今、ミルク粥を仕込んでいます。そして、赤いエプロン(マリメッコのだよん!)をつけている私の友達は、ヨーナに教わって、ワイルドな方法でフィンランド式コーヒーを準備中。北方少数民族のサーミ人たちは、大きなやかんやなべにコーヒーの粉を入れてわかし、しばらく置いて粉が沈殿したら、その上澄みを飲むということで、その方式でご提供です。電気ポットでお湯を沸かしたら、焦げがついている鍋にか~な~り~適当にフィンランドから持ってきたコーヒーの粉を入れ、ぐるぐるかき混ぜて、粉が沈んだのを見計らってやかんに移して卓上コンロで温めていました。写真の左下に写っている赤いパッケージがフィンランドのコーヒーです。

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分量など恐ろしいほどテキトーだったにもかかわらず、お客様には好評で、「おいしかったわ~」と言っておかわりを買ってくれました。

ヨーナは一日中立ちっぱなしで、ミルク粥を作ったり、お料理教室用のタルト生地を作ったり、大活躍でしたが、終始にこにこ、鼻歌を歌ってエンジョイしていました。

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フィンランドのミルク粥は、ほんのり塩味を感じるだけの素朴なお味で、お好みでキビ砂糖とシナモンシュガーをかけていただきます。

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これを、スウェーデン人デザイナーの素敵なカップに入れて販売したのですが、ヨーナは使い捨てのこのカップより、和風の木のお椀(会場の備品)に入れたがりました。

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グロッギにしても、「本場式にグラスを使おうよ」と言いだし、ジュースを買ったときにおまけでもらったグラスを急きょ使いまわすことにしました。エコですねえ。

【ヨーナのミルク粥レシピ】

お米100CCを水200CCで温めます。そこに500CCのミルクを足してゆっくりかき混ぜます。途中で塩小さじ2、バター40グラムを足してよく混ざったら出来上がり。調理時間はテキトーに。日本のお粥みたいになったら完成と思ってOKです。

キビ砂糖とシナモンシュガーでお好きな味に調えて召し上がれ!

☆トリビア☆ 

フィンランドではレシピの単位にデシリットルを使います。ヨーナから習ったときはデシリットルと言われましたが、それをccに直してあります。

現場にいたもう一人のフィンランド人の女性も、面白いことを教えてくれました。「今日は卵5個分のスポンジケーキを焼きましょう」と思ったら、卵を計量カップに入れて容量を図り、それと同量の小麦粉と砂糖を加えてまぜて、焼いておしまい。とにかくシンプル、簡単、決まりごとが少ない。フィンランドがアバウト過ぎるのか、日本がちゃんとしすぎているのか、どっちでしょう??