郵便とリアルでトラベルライフ

旅が大好き! Postcrossingを始めてからハガキで世界旅行。楽しいよ♫

チームジャパンの良さを感じたできごと

今日昼間の12時ちょい過ぎ、山手線外回りが一時止まったのをご存知ですか?

具合の悪いお客様がいたのが理由です。そして、その電車に私は乗り合わせていたんです。

一仕事終えて、渋谷から新宿方面に向かう途中、代々木駅に着く頃に隣の車両でパタンと乾いた音がして、ざわざわし始めました。そして、女性の声で

「急病の方がいます」

と聞こえました。明らかにただ事ではない雰囲気がして、隣の車両を見ると、体を硬直させた女性が床にあおむけで倒れていたのです。

周りの方々が介抱しようとなさっていて、駅係員に連絡する人、車両番号を確認する人(これには私も参加)、携帯で救急車を呼ぶ人など、それぞれに出来ることで何とかしようとしていました。

よくは分からないのですが、応急処置をできる一般の方がかけつけてきて、脈をとったり、何らかの手当てをされていたり、励ましの声をかけたりして、すごく整然と、淡々と、物事が進んでいきました。電車が止まった代々木駅の係員がタンカで女性を運び出してしばらくして、電車は動き始めました。

一緒にいた仕事仲間が、

「ここが日本でよかったですよね。海外だったら、知らない人にここまで助けてもらえたか分からない……」

と言うのを聞きながら、日本という国のありがたさをあらためてかみしめました。

色々と問題も多いし、とんでもない事件もよく起きますけれど、今日のこの一件で言えばと、少なくとも日本はまだまだ「いい国」ですよ。もちろん、すぐ近くにいながら知らんぷりした人だっていただろうし、実際、コトがコトなだけに、手当とかは、私も含めてできない人の方が多かったでしょう。急いでいる人は、電車を降りていきましたし、少なくとも、私の周りには、文句を言う人はだれもいませんでした。

ただ、「日本はいい国」と言っておきながら、逆の面もあります。医者をしている私の友人が、もしこの現場に居合わせたら、彼女は果たして処置をしたかというと、おそらく答えはNOなんです。最近、医療関係の訴訟がとんでもなく増えていて、親切心や人間としての義務感・正義感で、このような現場で医療行為をして、もし、体調の悪い人に何かあったら、かなりの確率で訴えられ、医者に勝ち目はないとか。友人は「裁判の勝ち負け以前に、訴えられることを考えると、怖くてとてもじゃないけど、治療なんてできない。残念だけどね」と言います。だから、むしろ、素人さんが「100%善意」で応急措置をしたほうが、その後の「問題」も少ないのかもしれませんね。

複雑な気持ちになります。

倒れた方が無事回復されることを祈っています。