郵便とリアルでトラベルライフ

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オランダの男子大学生のことPart1

ポスクロの話題を続けます。今年の春ごろ、オランダの大学生Bの住所が割り振られたとき、彼が希望している浮世絵のカードを送りました。受け取った彼はそのポストカードを喜んでくれて、「お礼状を出したいので住所を教えてほしい」と言ってきました。時々こういうことはあるのですが、「男子大学生なのに、礼儀正しいねえ」なんて思いつつ、あまり期待しないで住所を教えました。

そして、間もなく届いたのがこのカードです。

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私のウィッシュリストにフクロウが入っているので、これを選んでくれたのですね。本文はいきなり、

「日本人作家タカシ・ヒライデの『Neko no Kyaku』という本をオランダ語で読んでいます。オランダ語のタイトルはDe Katです。近所の本屋で開かれたコンテストでもらったものです」

と始まっていました。

恥ずかしながら、タカシ・ヒライデ氏のことは聞いたこともありませんでした(汗)。そこで調べたら、Bがオランダ語で読んでいるのは、平出隆著『猫の客』だったのです。

 

猫の客 (河出文庫 ひ 7-1)

猫の客 (河出文庫 ひ 7-1)

 

 図書館で、すぐに借りて、読みました。

文庫版のあとがきような章に、平出氏にとって初めての特別な猫ベルタと、アムステルダムの安宿で出会ったことが書いてありました。オランダ語版にこの部分はおそらくないだろうから、これはBに伝えないとな!と思いつつ、平出氏のほかの著作にもその猫についての記述があることが分かったので、Bにはさくっとメールでお礼。で、ひと月ほどは平出さんの本ばかりを読んでおりました。

そうしたらですよ。私の誕生日にBからサプライズのポストカードが来たんです! ポスクロの自分のプロフィールに誕生日を載せているので、それを見てくれたんですね。

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Horned Owl (1915) Samuel Jessurun de Mesquita

またまたフクロウでウレシイ! 

私も彼もネコ好きなこともあって、自分の飼っていたネコのこともメールで「話したり」する仲になりました。さらに、Bの誕生日も近づいていたことが判明。平出氏の特別な猫ベルタについての調査もほぼ終了し、バースデープレゼント代わりに、調査結果をまとめてお手紙を送りました。

Bの驚きっぷりはすごかったです。こんな長文のメール、もらったことないっていうくらい長~~いお礼メールが速攻できました。そして、オランダ語版には、ベルタのことが書かれているあとがきはなかったので、私の調査結果を本当にうれしく読んだこと、ベルタ(Belta)はオランダでは珍しい名前で、人にもネコにつけることもあまりないと思う、という見解を伝えてくれました。

最初のやりとりからほぼ半年がたちました。今振り返ると、Bは、日本人作家の本を読んでいる最中に日本から好みの絵はがきが届いたので、その本のことを日本人に伝えたかったのだと思います。そこに、私が過剰反応したことで、その後も、時々、ポストカードが行き来しています。

オランダという国は、私にとって関心の外でした。そこへ、B君の登場。今ではすご~く気になる国の一つになっています。

Part2に続く。