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若冲展入場者20万人超える

本日の日経新聞朝刊に、若冲展の人気ぶり(=混雑ぶり)についての小さな記事が出ておりました。20万人目は、都内在住の70代女性だそうです。私もいたんです! あの大混雑の群衆の中に!!

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 ものすご~~く混んでいると聞いていたので、「今回は行かない」と決めていました。決めていたというほどのこともなく、実は私の中での若冲ブームはとっくに終わっていたので、興味がなかったというほうが正しいです。

ところが、友達から5月13日まで有効の無料券をいただいたことで、あっという間の心変わり(笑)。「開始ちょっと前から並べば、大丈夫だよね」という考えは甘かった! うちから運動をかねて歩いて向かい、上野についたのが開場時間の15分ほど前。その段階で、東京都美術館の周りをぐる~~と回る列がどんどん伸びている!

私は芸大方面からアプローチしたので、効率よく最後尾に並べましたが、上野駅の方角からは、大量の人がまさに沸いてくるような勢いでやってきては、私の横を通って後方に消えていきました。

無料券なり前売り券なりを持参していればそのまま並べますが、当日券を買う人は悲惨です! チケットを買うのにも並び、それから戻って長蛇の列のお尻につくわけです。買っている間も徐々に列は伸びているのですから、そりゃ、気が気じゃないですわね~。あきらめて帰る方もおられましたが、正解です。

並び始めてから待たされること50分、じりじりと列は動き、館内やっと入れた!と思いきや、そこからさらに30-40分ほど待たされたでしょうか? 

東京はヒマ人の宝庫(そして、私もその一人さ!)--と思っていたら、どうも、全国から若冲見たさに大量の人が来られているらしいことがわかってきました。実際、地方から来られた方が、「東京は人がたくさんいるねぇ」とビックリされていましたし、お国言葉が、あちらでも、こちらでも。そりゃ、混むよ~~。

入場制限しているとはいえ、会場内だって、人、人、人。絵が全然見えない!

物販コーナーにも、もちろん列! ポストカード買うのに、そんなに待っていられない私は、さっさと会場を後にしたのですが、入場を待つ列はさらに伸びており、殺気立っている雰囲気すら醸し出しておりました。「3時間待ちらしいよ」という嘆き節が耳に入って、一瞬「ゲッ」と思いましたが、お昼頃から来られる方は、それをクリアしないと若冲様にはお会いできないんですよね(ため息)。

実は、母がこの展覧会をすごく楽しみにしており、前売り券まで買っておりました。以前、六本木の森美術館での展覧会の際に買ったというポストカードを送ってくれていたのが、これです。

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「当時も混んでいた」と母は言いますが、今回の比ではない! 私が当時行ったのは夕方だったおかげかもしれませんが、森美術館ではすごくゆったり、ゆっくり、すべての絵を楽しめた記憶があります。

腰を痛めちゃった母に私は一言。

「悪いことは言わない、今回はあきらめたほうがいいよ」

アート鑑賞のための理想の環境を!

長蛇の列に並んでいるときに、65歳以上にはシルバー料金なるものが設定されていることに気が付きました。そこで、HPをチェック。お年寄りはすごく優遇されているんですね! 5月18日はなんとシルバーデーで、65歳以上は無料! 当日は大変な混雑が予想されています、だそうです。

でも、なんか変。シルバーデー(もちろん、シルバーじゃない人も行かれる)があるなら、非シルバーデーというのを、人気の展覧会に設定することはできないでしょうか? 有料でいいから、64歳以下の人だけを対象にする日を何日か設ければ、混雑が少しは解消されて、ゆっくり見ることができると思うのです。

または、「ゆっくり見たい人デー」を、少し高めの料金設定で提供する、とか。はたまた、コンサートみたいに、完全な予約制の日を設ける!

「有名だから」という理由だけで、チラ見でもいい人は別にして、だれだって、芸術はゆったりと鑑賞したいはず。少しでも理想の環境を提供することを、日本の美術館には考えていただきたいです。すでに実施しているところがあるなら、教えてください!

2011年の冬、私は仕事でマドリードにいました。プラド美術館でエルミタージュ展(笑)が行われていて、それは人気で、大勢、並んでいました(といっても、上野の若冲展ほどではない)。

で、プラドが何をしていたかというと、当日券の時間指定販売です。同様のことを、アメリカのワシントンにあるナショナル・ギャラリーにマチス展を見に行った時にも経験しました。前売り券があったのかどうかは知りませんが、少なくとも、当日の込み具合を見てチケット販売を調整するというのは、館内の環境をコントロールするのに有効だと感じました。プラドでは入場を30分ほど待ちましたが、中はいたって快適。大満足です。ひるがえって、今回の若冲展、不満しか残っていません。だって、絵がまともに見られなかったんだもん!