郵便とリアルでトラベルライフ

旅が大好き! Postcrossingを始めてからハガキで世界旅行。楽しいよ♫

ハルキストの君より

私がかつてポストクロッシングのオフィシャルでポストカードを送ったことがきっかけとなり、「本友達」になっているオランダのB 君から、すてきな「季節のごあいさつ」カードが送られてきました。

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 Foldedカードを開いた画像です。実物はすごく素敵ですよ。

彼は村上春樹作品の大・大・大ファンで、私はフツーの読者。村上氏の作品をオリジナルの言語で読める日本人ながら、コアな情報は教えられないけれど、私の自宅がハルキ・ムラカミの新婚時代の家と近いこととか、しょーもないトリビアはいくつか紹介してきました。

最近はすっかりご無沙汰だったのですが、彼のことを思い出す「事件」が起きました。

12月吉日。住所をリクエストすると、北欧の女の子の住所が届きました。彼女のプロフィールを見て、目が点! だって、「私の大好きな本は『猫の客』」なんて書いてあるんだもん。この本、そんなに人気なの?

実は、『猫の客』はBから教えてもらいました。その時のことは昔記事にしたので、よろしければお読みください。

北欧の子にポストカードを書きながら、私は当然のようにBのことを思い出していました。よし、グリーティングカードを出そう!

お好みの浮世絵のカードが手元にあったので、それをサクッと送りました。

騎士団長殺し』面白かった?

Bへの便りには何かハルキのこと書かないとなーと思い、最新作の 『騎士団長殺し』を一気読みしたことをしたためてみました。

正直に告白すると、私は村上春樹氏の文体が、やや苦手。ですが、この作品ではハルキ節が薄まっていたように感じられました。そのおかげでしょうか、本当に楽しんで読めたのです。

読み終わったころ、アメリカで英語版が発売され、ニューヨーク・タイムズ紙に手厳しい書評が載ったことを知り、愕然しました。私がこんなにエンジョイした本を、アメリカでは「期待外れ」とか言ってる! 

じゃ、オランダ人ファン代表のBの意見も聞いてみたいものだ。

私のカードへの返信として年頭に送られてきた美しいカードには、『騎士団長殺し』についての感想が書かれていました。彼はオランダ語版が発売されて日を置かずに購入し(私はもっぱら、図書館から借りる派だから)、2月にちゃーんと読破しておったのです。日本のハードカバー同様、オランダ語版も上下二冊で、Big bookだったそうです。ということは、Kindleではなく、書籍を購入したんですねー。読書家Bにとって、彼が2018年に読んだ本の中で最高の何冊かに入る傑作だ、とまで申しております。

なぜか、すごく安心しました。アメリカ人書評家が何と言おうと、B君はこの本をエンジョイしたんです。

オランダの版元は、出版記念と本のPRのために、「村上春樹フェスティバル」までやったそうです。Bはもちろん参加。

彼からの便りには新しい情報がありました。

「I also really loved "The Secret History” by Donna Tartt.」

と書いてきたのです。この本のこと、私はまったく知らなかったのですが、調べてみたら、村上春樹氏がどこかで推薦なさっていたようです。

この本もいずれ、読んで、Bに報告しないとな。