今さら、源氏物語
かつて勤めていた職場には本好きがたくさんいました。その一人が、私が職場を去った直後に、
「読書会をこじんまりとやろうと思うので、参加しませんか?」
と声をかけてくれました。
以来、細々と続けて、今月でまる3年になります(パチパチパチ!)
今までは、特に課題図書を設けず、最近読んだ本や「コレおススメ」みたいなものを、ランダムに自由に話す会としてきました。要は、本を肴に集まって、結構まじめにおしゃべりする会です。
それはそれで楽しかったし、新しい本にもたくさん出合え、お借りすることも、こちらから貸し出すこともあり、いい刺激をいただいてきましたが、近ごろ、若干、中だるみ~。
そんなある日、映画『ジェーン・オースティンの読書会』を見た私はひらめきました!
たまには同じ本をみんなで読んで、感想を言い合ってはどうか?
映画で描かれていたのは、ジェーン・オースティンの作品を毎月読んでは集まり、喧々諤々の議論をするという体育会系読書会でした。大変そうだったけど、同じ本を共有することへのあこがれが、私の心に芽生えちゃったんですよ。
それを数か月前の読書会でポロリと話したら、おかげさまで賛同を得、では、何を読もうかとなり、なぜか、『源氏物語』になったんですよ。
もちろん、通読しなくてよし。原文である必要なし。漫画だっていい。
こんな感じで各自、読めそうなバージョンの言語訳を選び、シコシコと読んでおりました。
今月末、満を持して、その読書会を、鍋をつつきながら開催します!
私が選んだのは、
「現代語なのに、なんでこんなに難しいのさ」とツッコミを入れながら、格闘中です。帯には
「すらすら読める、現代語訳の決定版」
とのお言葉を、齋藤孝先生がお寄せになっておりますが、とてもじゃないがすらすらなんて無理です。なにせ、雅でエッチな世界を、選びに選んだ単語をちりばめて訳された林さんの文章は、難しい言葉がいっぱいなんです(くすん)。私には、これもほとんど古典。なので、手元にある英訳本もたまに読んでます。日本語が分からない時に、英語で意味を確認することができるので。
The Tale of Genji (Dover Thrift Editions)
- 作者:Lady Murasaki
- 出版社/メーカー: Dover Publications
- 発売日: 2000/08/24
- メディア: ペーパーバック
私は日本で育った、日本語を母国語とする生粋の日本人です。ああ、なのに、なのに、林望訳の源氏物語は、「これは一体何という意味じゃ?」と、混乱することしばしば。ああ、嘆かわしい私の貧困な日本語力よ。
古き昔の日本へ、本の中で旅をしております。