郵便とリアルでトラベルライフ

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モントリオールから

思いがけないものがモントリオールから送られてきました。日系カナダ人の知りあいのワタナベさんのDVD! 7月24日発送なので、10日以上かかって到着しました。

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ワタナベさんとは、私が20歳のとき(=とてつもなく昔)からのお付き合いです。学生時代に2か月間、カナダをホームステイしながら横断する旅をしたとき、モントリオールで泊めていただきました。帰国してからも、お手紙や電話でやりとりし、ワタナベさんが日本に来られた時には必ずお会いして、やがて、家族ぐるみのお付き合いになりました。わずか数日のカナダでのご縁が、こんなに長く続く関係になるとは奇跡的ですが、すべては、ワタナベさんのお人柄がステキだからです。

ワタナベさんは、モントリオールで生け花教室を開き、オタワの日本大使館の大切なイベントでもお花を生けてきました。カナダ国籍を取得し、モントリオールに溶け込んで暮らすワタナベさんですが、もう88歳。送っていただいたのは、生徒さんたちが1年ほどかけて手弁当で制作し、昨年の米寿のバースデイにサプライズでプレゼントしたものです。素人が作ったとは思えない出来で、ワタナベさんの人生を紹介するドキュメンタリー番組のようでした。

DVDに登場する生徒さんたちが一様に、「先生は本当に優しい」「先生のようなスバラシイ人に会えて幸せだった」と言うのを見ながら、生け花の奥深さを、言葉でなく、全身全霊で伝えてこられたのだと感じました。

私宛のお手紙に、こんな一言が書いてありました。

震災に始まり、北から南といろいろの災害に見舞われ、一つひとつを乗り越えていく様を見て、日本人は人を頼らずお互い助け合い頑張る様子に、自分が日本人であることを誇りに感じます。

私は私で、DVDを見ながら、カナダ人に日本の文化の素晴らしさを伝えてこられたワタナベさんのことをとても誇りに思い、思わず涙がこぼれたのです。

ご本人が日本に来るのは難しいようなので、お元気なうちに、私がモントリオールに行こうと思います。