郵便とリアルでトラベルライフ

旅が大好き! Postcrossingを始めてからハガキで世界旅行。楽しいよ♫

ヘルシンキ郊外の個人宅を訪問して

旅の仲間に弟が加わることが決まってすぐ、彼のお嫁さんが、フィンランド人と結婚したお友だち(日本人)に連絡をとってくれました。そして、私たちの旅行中に現地で会うことになっていたのですが、ヘルシンキについてから急きょ、「うちに来ませんか?」というご招待を受けたのです。しかも、フィンランド人のご主人のご好意で!

個人のお宅(しかも、初対面)なので、弟と私だけ、お邪魔することにして、ヘルシンキ中央駅のバスターミナルから郊外に向かい、バスで揺られること40分。終点で降りると、東洋人の女性(つまり、義妹のお友だち)とハーフのかわいい坊やが待っていてくれました。ていねいな日本語であいさつしてくれて、「うちにはパパと赤ちゃんがいます。会いたいですか?」なんて、おちゃめなこともすぐに言いました。5歳の男の子なのに、すごく社交的でおしゃべりも上手!

一瞬、ここは森の中?と錯覚するような小道をちょっと歩き、戸建てが並ぶエリアに到着。玄関の前には、坊やが言っていた通り、赤ちゃんがベビーカーの中で寝ていました。いかに安全なフィンランドとはいえ、家の外に置き去り!聞けば、冬でも-15度くらいまでは外で寝かせるんだそうです。

家には靴を脱いで上がりました。それから、お茶を飲む間もなく、坊やによる家の中ご案内タイムです。二階の自分の部屋から始まり、両親の寝室、サウナ、そして階下に戻って、裏庭の木の種類、ご丁寧にトイレまで説明してくれて、ついてきたフィンランド人パパも、苦笑です。ちなみに、お父さんは日本語を話せませんが、「こっちはおしっこ、こっちはうんち」なんて、トイレのボタンを指さして使い方を説明している息子が何を言っているのかは、バッチリ分かったみたいです。

ヘルシンキでの観光についてアドバイスを伺っている間、坊やは大人の会話をさえぎることなく、一緒に聞いていたり、あきたらゲームをしたりしていました。しつけがきちんとできているなと感心することしきりです。

坊やが突然、「森の幼稚園に行っています。先生がいますよ」と言うので、お母さんに聞いてみると、普通の幼稚園のほかに、ひらすら森で遊ぶ仕組み(?)があって、それがすごく気に入っているのだといいます。日本語があんなに上手なのは、お母さんは日本語で話しかけていることに加え、帰国する時は日本の幼稚園に入れているからなんですって。私たちと日本語でおしゃべりし、振り返ってお父さんにフィンランド語で甘える、という姿は、見事なバイリンガルぶりでした。学校が始まって、読み書きを習うようになると、どんどんフィンランド語が強くなるんだろうと思いますが、会話力は維持してほしいなあ。

わずか3時間程度の滞在でしたが、後ろ髪をひかれる思いで、ばたばたとバスに乗ってヘルシンキに戻ってきました。車中、同じ年頃の子供を育てている弟がしみじみ、「生活にさあ、ゆとりがあるよなあ。本当にうらやましい」と言いました。経済的なゆとりではなく、職場のストレスが少なそうだとか、休暇の日数とか、子育てのしやすさとか、そういう全般的なことからの印象だったと思います。私もまったく同感でした。質素ながら、しっかりと地道に生活していて、とても幸せそうなご家族でした。本当に宝石のような時間、ありがとうございました!