郵便とリアルでトラベルライフ

旅が大好き! Postcrossingを始めてからハガキで世界旅行。楽しいよ♫

謝ることの大切さ

少し前のことですが、アメリカのポストクロッサーから、アリゾナ記念館のポストカードが送られてきました。そうです、真珠湾攻撃大日本帝国海軍が撃沈した戦艦アリゾナとその乗組員を追悼するハワイにある施設です。

全身が凍り付きました。

 このポストカードを私に送ってきた真意は一体何?

メッセージには真珠湾攻撃のことや太平洋戦争のことは一切書かれていません。カリフォルニア在住のこの女性は、アメリカ空軍に勤めている娘と一緒にハワイを旅行したということで、ハワイで投函したのかもしれません。唯一気になった部分は

「ハワイには何度も来ているけれど、パールハーバーには一度も行ったことはありません」

の一文です。

悪意を込めたわけではないと思うのですが、私はこのカードのチョイスにとても傷ついたので、カード受け取りの報告をするときに、私の気持ちを匂わすメッセージを書きました。

大体の内容は、こんな感じです。

私もハワイには何度か行ったことがあるけれど、パールハーバーには行ったことがありません。ポストクロッシングに政治信条や過去の悲しい歴史を持ち込むことはしたくないので、広島の原爆ドームのポストカードをアメリカ人に送ることは絶対にしません。たとえ、その人が世界遺産のカードを希望していたとしても。  

すると、数時間後に送り主さんから「my apologies」というメールが届きました。

私が送ったメッセージから、私の動揺をくみ取ってくれたようで、「傷つけてしまってごめんなさい」と素直に謝ってくださいました。彼女も、日本人に真珠湾のカードを送ろうなんてことは考えたこともないそうです。私にアリゾナ記念館のカードをチョイスした言い訳は、そこでたくさんの日本人観光客を見かけたから。私はアリゾナ記念館にも行ったことがないので、日本人観光客がそんなに大勢いたということに、少し驚きました。

そして、メールを何度も読み返しながら、謝ることは大切だと心の底から思いました。このメールをいただいたことで、私は相手の方を気持ちよく許せましたし、次回、ハワイに行ったら、アリゾナ記念館とパールハーバーには必ず足を運ぼうと思うようになりました。

謝ってほしかったのになあ

実は、アリゾナ記念館のカードの送り主さんが謝罪して下さるなんて期待していませんでした。それもあって、誠意がダイレクトに伝わりました。

一方で、謝ってほしい人が沈黙を貫いていると、もやもやが持続します。

この「事件」から数日たったある日、全文が中国語で書かれたポストカードが届きました。私は中国語が分からないし、想像もつかない漢字が多くて、理解できません。ポスクロでは英語を使うことになっているのに、中国語が分からない相手にどうしてこういうことするのかなあ。

なので、つい(余計な)ひと言を書いたのです。

伝えたかったのは、日本人は漢字を使うけれど、中国語が分かるとは限らないということ。私は日本語と英語しか理解できないので、そのことはプロフィールで明らかにしています。そういう相手に中国語(=つまり、理解できない言語)だけで書くのは一体なぜなのか、説明(心の中では謝罪も)して欲しいとは思いましたが、そこまで踏む込むことはせずに、「今後、中国語が分かることが明らかな日本人以外には、中国語オンリーのメッセージを送るのはやめてください。たぶん、理解してもらえないと思いますよ」にとどめました。

でも、お返事はありません。

知らず知らずのうちに誰かを不愉快にさせてしまうことはあります。そんなとき、どうしたらいいのか、深く学んだ出来事でした。