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フィンランド展レポート

正直な話、うちから宇都宮は、行くのがためらわれる遠さです。3時間近くかかるんですよ。それでも行こうと思ったのは、フィンランドへの愛を示すため。頑張って早起きし、湘南新宿ラインというとんでもなく長距離を走る在来線に揺られ、たまに居眠りしながら、到着したものの、美術館までが、また遠い。バスの本数も限られていて、あとちょっとが、本当に遠いんです。

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美術館そのものが森の中という立地なので、この展覧会をやる場所としてはふさわしく思いました。そもそも、今回の展覧会は大都市では行わず、青森でスタートし、宇都宮、静岡など、中都市を回るのです。最初は「何で?」と思いましたが、何となく理由がわかった気がします。

会場内は撮影禁止なので、アプローチに飾られていたバナーをご紹介しましょう。窓の外には、すがすがしい森の景色が広がっていて、一瞬(ほんの一瞬だけど)、「フィンランドにいる、のかな?」と錯覚しますよ。

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会場を一回りしたときに、心の中に何も残っていない感じがしました。フィンランドのことを、あれもこれも紹介したいーーという意図は分かるのですが、ちょっと散漫な印象。「くらしとデザイン」というタイトルは、広くとらえれば「フィンランドのすべて」になるから、そんな展示は土台無理。サブタイトルに「ムーミンが住む森の生活」とつけたのも、誤解を与えかねません。会場にたくさんいた北欧デザインファンは、おしゃれな家具や雑貨などをたくさん見たくて足を運んだと思うのですが、その人たちは、あまり満足できなかったんじゃないでしょうか?

ひとつ、「よくやった!」と思ったのは、音声案内を聞けるスポットを示すイヤホンのイラストの下にムーミンがあしらわれていたことです。まじめ~で優等生てきな展覧会の中で光る、いいセンス! 一緒に行った夫は、「これ欲しいよ」と言っていました。

ムーミンといえば、原画、ちっさいんですね。どうやったらあんなに細かく美しく引けるのかと思うほど、小さな画面に緻密に線が描かれていて、見る方も大変! 私は、アニメのでっぷりしたムーミンたちより、原画の方が好きなので、本物を見られて幸せでした。

会場で配られる8ページ・フルカラーの「鑑賞ガイド」には、それこそ、ムーミンたちが随所にあしらわれていて、この企画が「ムーミン頼み」であることが見え見えです。ムーミンたちのライセンスを管理しているMuumin Characters 全面協力っていう感じ。

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だったらですよ、ムーミンカフェがミュージアムショップ内に期間限定で出店中、という情報は、きちんと告知しましょうよ~。私が到着したときは、まるでバーゲン会場ですよ。みなさん、ものすごい勢いでお買いものしていたので、写真をとることが出来ず、見終わってからタイミングを計って、この写真をとりました。

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何年かしたらフィンランドに行きたいと思わせる情報にも出会いました。100%低床式のトラムが2016年に運行開始される予定なのだそうです。現行のトラムにも、かなり床が低くて乗り降りが楽なタイプのものが走っていて、夫などはいたく感激しておりました。さらに進化するんですね。デザイン大国フィンランドの勢いは止まらないということ?